査読者 1
総合点
5
確信度
2
コメント
設定された問題にたいして,明確に記述されている論文であるとおもいます。議論においては,「自由形状」とはいえ,なんらかの制約はないのかが気になります。極端なケースですが,2枚の羽の大きさが極端に違う場合には,どのようなことになるのかという素朴な疑問があります。
関連研究との差分についてですが,要素についてはドメイン固有の新規性がありますが,フレームワークとしては「紙飛行機の設計」と類似の技術と考えられるため,設定された問題以外にも波及する情報があるかという観点で読まさせていただきましたが,ここについては,十分に読み取れなかったので,発表において補強できるならば,補強していただきたいと思います。
採録判定時のコメント
筆者らが行ってきた一連の「自由形状デザイン」研究の一環ではあるものの、自由形状の竹とんぼをデザインするというテーマ設定自体が斬新です。回転飛翔体である竹とんぼのデザインに特化した機能を提案・実装し、手法の有効性を示しています。「訓練用竹とんぼ」によるデータ収集と空力パラメタの推定、3Dプリンタを利用して羽根の正確な方向と仰角を得るアイディアも秀逸であり、ロング採録となりました。
レビューサマリ
全体の構成:
本論文は国際学会で発表予定の内容を間欠にまとめたものと思われますが、「自由形状竹とんぼの設計支援」という斬新な問題設定はもちろん、実現の為のアイディアと実装の全てが明確に述べられています。
改良のためのコメント等:
・デザイン上の制限は無いのでしょうか? もしあるのならば,それを明確にすべきと思われます。例えば(極端なケースですが)2枚の羽の大きさが極端に違う場合には,どのようなことになるのかといった点です。
・筆者らの主張点についてはドメイン(=竹とんぼ)固有の新規性がありますが、筆者らの既存研究である「自由形状紙飛行機の設計」と類似した技術であるとも考えられます。仮に今回述べられた手法が、竹とんぼのデザイン以外にも適用可能なものであれば、それを示して頂けると応用範囲が広がると思われます。
・既にほぼ完結した研究と思われますが、将来展望を補強していただければより有用と思われます。
その他コメント
査読者 2
総合点
7
確信度
1
コメント
評点の根拠:
自由形状の竹とんぼをデザインするというユニークな課題に取り組んだ点は興味深く、添付の参考ビデオからは提案理論によるプロトタイプの実現可能性、提案手法の有効性が確認できる。
論文改善のためのコメント、疑問:
課題に対しての提案については明確に述べられているが、提案手法のリミテーションや将来展望についての議論が欲しい。
例えば、本研究ではどの程度の「自由形状」の羽を想定しているのか、何かしらの制約があるのであれば言及して頂きたい。
査読者 3
総合点
7
確信度
1
コメント
・評価できる点
自由形状の竹とんぼをデザインするというテーマ設定はこれまでにない。
実装もきちんとされており、論文もわかりやすく書かれている。
竹とんぼデザインに特化した機能を提案し、その提案手法の有効性を示している。
・疑問点
著者らも論文で述べている通り、関連研究である「紙飛行機」のデザイン手法を竹とんぼに適用しており、アプローチの新しさや技術的な新規性があるかは
疑問がのこる。
・その他
評価実験やワークショップ等で、著者以外の人に触ってもらう機会を設け、初心者でも簡単に作れるようなシステムにブラッシュアップしていただきたい。