-----------------------------
review comment 1
-----------------------------
■ 総合点
5
■ 確信度
3
■ 査読コメント
ブロックを組み合わせて形を入力する仕組みはすでに多数提案されているが、従来はブロック内部に電子部品を導入するか、カメラからの入力で計測するしかなかった。本研究ではブロック自体に導電性の素材を使うことによって、ブロックそれ自体をコンデンサとして機能するようにし、重なった個数を検知できるようにした。現時点では検知に時間がかかる(1〜30秒)、それほど精度は安定していないなどの問題は残っている。ただ、従来に無かった手法を提案しており、ぜひ議論すべきと感じる。実現すれば影響は大きい。論文の記述は十分に分かりやすく書かれている。
■ レビューサマリー
査読者間の議論では、中身については評価していますが、現時点ではWISSの論文にふさわしい文章表現になっていません。そのような修正が可能であれば採録の可能性はあります。



-----------------------------
review comment 2
-----------------------------
■ 総合点
4
■ 確信度
2
■ 査読コメント
本研究結果の成果は、非常に興味深い。
(1)物体の重ねあわせの数の変化と
静電容量の関係が、ただしく求められた。
(2)三次元プリンターで出力可能

まだ、結果はプロトタイプの域を出ないが、
本研究の今後の展開では、様々な応用が
考えられ、将来がとても楽しみな研究である。



-----------------------------
review comment 3
-----------------------------
■ 総合点
2
■ 確信度
3
■ 査読コメント
音響伝達を用いた形状計測機構 [20] の静電容量版と言えるが、3Dプリンタによる(容量を持った)ブロック作成との組み合わせには新規性がある。
但し、ビデオを見てもわかるように、現時点では安定性に欠けており、実応用の検証には至っていない。

最大の問題点は、文章の推敲が全く成されていない(論文として不適当)ということに尽きる。

1)本来、Discussion や Future work として纏められるべき現状の課題や将来展望が各所に散らばっており、何が出来て何が出来ないのか、何をする予定なのか(あるいはする予定は無いのか)が全くわからない。例えば:
・3.2節末尾:〜ブロックを再設計する必要がある。
・3.3節末尾:〜ブロック素材の変更の必要がある。
・3.4節末尾:〜今後評価を行う。
・3.7節末尾:〜ではないかと考えられる。
・4節末尾:〜ソフトウェアの改良が必要である。
・5章タイトル「将来像」:6章の「今後の展望」との違いがわからない
・6章:〜認識率が向上した:定量的に書くべき
・6章末尾:今後の課題として〜計画している:課題と展望に書くべきもの

2)文章が論文として不適切。根拠の無い「感想」が混じっている。
・3.3節:「おそらく充電時間の影響」
・3.4節末尾:〜PLA樹脂よりは耐久性が高そう
・3.6節末尾:〜接続部に工夫ができそう。
・5章:〜(例えばIDとして別の静電容量を使用して)〜:カッコ内が日本語として繋がらない
・5章:〜模索している:論文で使う表現では無い
・5章:〜できると考えている:論文で使う表現では無い
・5章:〜ではないかと考えている:論文で使う表現では無い

少なくとも「学術論文」として書くからには、論文に相応しい表現形態を取るべきであろう。採録には、全面的な構成の変更と綿密な推敲が不可欠である。

なお、関連技術として、人体通信を用いた形状計測である Touche については触れるべきだろう。
Munehiko Sato, Ivan Poupyrev, Chris Harrison. “Touché: Enhancing Touch Interaction on Humans, Screens, Liquids, and Everyday Objects.” In Proceedings of the 30th Annual SIGCHI Conference on Human Factors in Computing Systems (Austin, TX, May 5- 10, 2012). CHI ’12. ACM, New York, NY. Best Paper Award