QueryShare:音楽の探索的検索のためのクエリを検索・推薦可能なインタフェース

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review comment 1
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■ 総合点
3
■ 確信度
2
■ 査読コメント
論文を拝読いたしました.私は音楽情報には疎いのですが,他のデータベースの検索と比較して音楽データベースに特有の困難があるように思い興味深く思いました.提案ではソーシャルな機能が強調されている反面,検索機能や検索結果を評価するための機能への言及がない点が残念です.ビデオで見た実装の完成度には関心しました.よいシステムに育つことを期待したいです.

ソーシャルな機能については,すでに各種CGMでの成功により有効性が示されております.また,他のメディアでも検索が困難なものはあると思われますが,ソーシャルブックマークのような機能は溢れているにも関わらず,問合せの共有という機能が広く利用されているようには思えません.論文では,ソーシャルな機能とフィードバックにより,検索の達人が積極的に検索結果を共有することを期待していますが,その点については疑問があります.社会的システムにおいてユーザたちをシステム設計者側が期待する行動に誘導し,ブームを作ることは常に困難を伴います.ソーシャルな機能を提供するだけで,好循環が発生すると期待するのはやや素朴ではないでしょうか.

論文が指摘する困難,すなわち感性をデータベースの特徴ベクトルに対する問合せに翻訳する困難は音楽データベース検索の問題の一端をついていると思います.その点は評価します.ただ,この点については他のマルチメディアデータベースについても多かれ少なかれ,この問題を引き摺っており,一般の特徴量を用いた検索との相違点は小さいように思います.

一方,音楽の場合はストリーミングメディア特有の困難もあると思うのですが,その点について言及がないのは残念です.ストリーミングメディアを享受するには,一定の時間を費して試聴することが本質的に必要であり,その点についての問題を解決することが求められると思います.

また,関連する別の問題として検索結果の一覧性の問題があるかと思います.ウェブ検索では検索結果として,タイトル,ページの要約などのリストが提示されます.ユーザは検索結果に提示される多くの項目について,要約の内容などを評価することで適切な検索結果を選択します.音楽そのものを一覧することは同時に演奏することとなり,非現実的ですし,ストリーミングメディアの要約も困難と思われます.したがって,検索結果の画面をどのように構成するかは困難かつ,挑戦的なテーマであると思われます.採択された場合には,検索結果についても考察を深めていただければと思います.検索対象が映像の場合には,同時並行的に再生することで一定の一覧性を担保できるかもしれません.

検索結果画面におけるパラメタごとの有効性のようなものをより明らかにする工夫もあるかと思います.さらなる工夫を期待します.

検索パラメタ,検索インタフェイスはビデオを眺めると論文に表現されていない興味深い点が多々見受けられます.ページ数の制限もあって大変かもしれませんが,ぜひとも,きちんと説明して下さい.
■ レビューサマリー
未完成な内容が目立ちますが,まだ手をつけてらっしゃらない点について,今後のテーマとして面白そうな点がいくつか見受けられるためショート発表論文として採録することと判断しました.考察を掘り下げ,サービスを展開した後のフィードバックを分析するとよい研究になると思われます.今後の展開を期待しています.



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■ 総合点
2
■ 確信度
3
■ 査読コメント
検索の結果ではなく、クエリそのものを共有しようという観点は興味深いものです。
しかし本論文の内容では単なる「アイディア」レベルに留まっているのが惜しいところです。こうしたwebサービスでしたら「実際に公開した結果こうしたデータが得られた」まで期待したいところですが、そこまでいかなくても

「をを、確かにこういうQueryを共有したら面白そうだ」

という具体例すら記述されていません。すなわち本論文は「提案システムのコンセプト説明」に留まっています。仮に私が指導教官で、この説明を聞けば「確かに価値はありそうだから研究を進めなさい」とコメントしますが、それ以上の評価はできません。そうした点を補強して新たに論文としてまとめることを要望します。



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■ 総合点
3
■ 確信度
3
■ 査読コメント
属性検索のためのクエリ共有と言う考え方には新規性がある可能性があります.ただし,マルチメディア検索において,属性で検索するという考え方は,最も基本的なものであるため,そのクエリを共有するという考え方は,誰かがすでに提案している可能性も高いと思います.十分にサーベイしておくことをお勧めします.
パラメータの類似性と検索結果の類似性に基づくクエリの推薦と言うアイディアにも新規性があると思います.

実現方法についてはあいまいな点が多く,技術的な新規性がどこにあるのかも分かりませんでした.特徴量には,回数のような連続値,時刻やIDのような特殊な数値,タグのような複数の種類が組み合わさったものですが,これらをどう統一的に扱ったのかが不明です.用いた音響特徴量についても詳細が不明です.パラメータや検索結果の類似性の定義がありません.

パラメータの類似性と検索結果の類似性に基づくクエリの推薦がどうユーザの検索行動に影響(貢献)したのかを示してほしく思います.